2012年07月20日
燕岳①
燕岳(合戦尾根~燕山荘)
7月14日
中房温泉から出発、
北アルプス表銀座縦走、
槍ヶ岳に向かわず常念岳へ。
去年からずっと楽しみにしていたこのルートを2泊3日で計画、
この日を迎えた。

天気予報は数日前からおもわしくない…
とりあえず登山口のある中房温泉まで行き、
朝の天気の状態で中止か決行かを決める事にした。
朝、登山口の駐車場でAM3:30に目覚ましのアラーム。
ゴォーという轟音に嵐かと思いきや、
それは近くを流れる川の音で、
外を見れば、
雨は小雨、
そして駐車場は車中泊の車でいっぱいだった。
つぎつぎに車が駐車場内と入ってくるが、
満車で引き返す車が後をたたない。
もしかしたら明後日の天気次第では、
縦走は出来ないかもしれないし、
一泊で下山になる可能性もあるが、
燕岳のある「燕山荘」まで行ってみる事にした。
登山口にはたくさんのハイカー。

子供達は体調もよく、
2人ともとてもお落ち着いている。
燕岳へは、
北アルプス3大急登の一つ、
「合戦尾根」を歩いて行く。
合戦尾根は、第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチ、富士見ベンチ、合戦小屋、
と30分から40分おきに休憩ポイントとなるベンチがあるから、
子供達のよい励みになるだろう。
そして富士見ベンチまでは急登にもかかわらず、
我が家には珍しく、ほぼコースタイムで歩く事が出来た。
でもさすがに富士見ベンチに着くと子供達にも疲れの色がみえてくる。

ここで父ちゃんと話し合い、
テン場の確保の為、父ちゃんが1人先に燕山荘に向かう事になった。
父ちゃんを先に見送ってから3人で出発。
富士見ベンチの次は合戦小屋。

子供達の楽しみの一つ、「スイカ」が食べれる場所^^
父ちゃんには申し訳ないが3人で頂く。
(父ちゃん、スイカ嫌いだしね、と思いながら…)

雨だから屋根のある場所にハイカーが密集する為、
ゆっくりする事なく、食べたらすぐに出発。
想像はしていたが案の定、休憩の要求が多くなりだした。

それでも途中、雪で遊んだり、花の写真を撮ったりしながら、
ゆっくりペースでも前へ進んでいくと、
子供達が頭上に燕山荘を発見、
そして前方に父ちゃんの姿を見つけた時は、
子供達も駆け出した!

父ちゃんにテン場は!?
と聞くと、足元の雪上を指差し、
「ココがテン場」
まさかのテン場はまだ雪だった…
念入りに小屋のHPもチェックしていたが、
雪の情報はなかった。
地面の場所はテン場の約1割ほどだろうか…
そこはもうテントで埋め尽くされていた。
雪の上はまだガランとしているけど、
きっとそれも時間の問題だろう。
早急になるべくいい場所を父ちゃんと探す。
隅にかろうじて1張り分の地面が露出している場所があった。
なんとかヤヌーとアラックを押し込んだが、
アラックの半分に雪がかかってしまう。
ここから雪かきの作業がはじまる。
こんな時、なぜか子供達は協力的だ。
小屋からかりてきたスコップで雪をかき出す事30分。
なんとかアラックのスペースができた。

そしてスコップは後から来た人へと順番に手渡されていく。
お姉ちゃんはアラックの前に盛り上がった雪に階段を作ると一生懸命。
雨が降った時用にと持ってきていた、
雪用グローブがこんな所で役にたった^^
設営も一段落してから、
みんなで燕山荘へと向かう。

正面玄関前はすごい強風だった。
そこから燕岳が見える。

売店には可愛らしいキーホルダーが並び、
子供達はお友達にお土産をを買うんだ、
としばらく物色。

きっと選んでいるこの時間がとても楽しいんだろう。
お土産と山バッジを購入してから、
喫茶室へと向かった。
ストーブのついた喫茶室はとても暖かくて心地よい。

窓際の席につき、
それぞれ好きな物を注文してみんなで乾杯をした^^

がんばって歩いてきたからこそ、
味わう事の出来る、
ゆっくりと流れるこの時間。
「来てよかった」
家族とお喋りをしながら、
素直にそう思った。

つづく
7月14日
中房温泉から出発、
北アルプス表銀座縦走、
槍ヶ岳に向かわず常念岳へ。
去年からずっと楽しみにしていたこのルートを2泊3日で計画、
この日を迎えた。

天気予報は数日前からおもわしくない…
とりあえず登山口のある中房温泉まで行き、
朝の天気の状態で中止か決行かを決める事にした。
朝、登山口の駐車場でAM3:30に目覚ましのアラーム。
ゴォーという轟音に嵐かと思いきや、
それは近くを流れる川の音で、
外を見れば、
雨は小雨、
そして駐車場は車中泊の車でいっぱいだった。
つぎつぎに車が駐車場内と入ってくるが、
満車で引き返す車が後をたたない。
もしかしたら明後日の天気次第では、
縦走は出来ないかもしれないし、
一泊で下山になる可能性もあるが、
燕岳のある「燕山荘」まで行ってみる事にした。
登山口にはたくさんのハイカー。

子供達は体調もよく、
2人ともとてもお落ち着いている。
燕岳へは、
北アルプス3大急登の一つ、
「合戦尾根」を歩いて行く。
合戦尾根は、第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチ、富士見ベンチ、合戦小屋、
と30分から40分おきに休憩ポイントとなるベンチがあるから、
子供達のよい励みになるだろう。
そして富士見ベンチまでは急登にもかかわらず、
我が家には珍しく、ほぼコースタイムで歩く事が出来た。
でもさすがに富士見ベンチに着くと子供達にも疲れの色がみえてくる。

ここで父ちゃんと話し合い、
テン場の確保の為、父ちゃんが1人先に燕山荘に向かう事になった。
父ちゃんを先に見送ってから3人で出発。
富士見ベンチの次は合戦小屋。

子供達の楽しみの一つ、「スイカ」が食べれる場所^^
父ちゃんには申し訳ないが3人で頂く。
(父ちゃん、スイカ嫌いだしね、と思いながら…)

雨だから屋根のある場所にハイカーが密集する為、
ゆっくりする事なく、食べたらすぐに出発。
想像はしていたが案の定、休憩の要求が多くなりだした。

それでも途中、雪で遊んだり、花の写真を撮ったりしながら、
ゆっくりペースでも前へ進んでいくと、
子供達が頭上に燕山荘を発見、
そして前方に父ちゃんの姿を見つけた時は、
子供達も駆け出した!

父ちゃんにテン場は!?
と聞くと、足元の雪上を指差し、
「ココがテン場」
まさかのテン場はまだ雪だった…
念入りに小屋のHPもチェックしていたが、
雪の情報はなかった。
地面の場所はテン場の約1割ほどだろうか…
そこはもうテントで埋め尽くされていた。
雪の上はまだガランとしているけど、
きっとそれも時間の問題だろう。
早急になるべくいい場所を父ちゃんと探す。
隅にかろうじて1張り分の地面が露出している場所があった。
なんとかヤヌーとアラックを押し込んだが、
アラックの半分に雪がかかってしまう。
ここから雪かきの作業がはじまる。
こんな時、なぜか子供達は協力的だ。
小屋からかりてきたスコップで雪をかき出す事30分。
なんとかアラックのスペースができた。

そしてスコップは後から来た人へと順番に手渡されていく。
お姉ちゃんはアラックの前に盛り上がった雪に階段を作ると一生懸命。
雨が降った時用にと持ってきていた、
雪用グローブがこんな所で役にたった^^
設営も一段落してから、
みんなで燕山荘へと向かう。

正面玄関前はすごい強風だった。
そこから燕岳が見える。

売店には可愛らしいキーホルダーが並び、
子供達はお友達にお土産をを買うんだ、
としばらく物色。

きっと選んでいるこの時間がとても楽しいんだろう。
お土産と山バッジを購入してから、
喫茶室へと向かった。
ストーブのついた喫茶室はとても暖かくて心地よい。

窓際の席につき、
それぞれ好きな物を注文してみんなで乾杯をした^^

がんばって歩いてきたからこそ、
味わう事の出来る、
ゆっくりと流れるこの時間。
「来てよかった」
家族とお喋りをしながら、
素直にそう思った。

つづく

2012年07月21日
燕岳②
7月14日~15日
燕岳
(燕岳①はこちら)
子供達はテント内でお留守番するというので、
父ちゃんと2人で燕岳の頂を目指した。
片道約30分、往復約1時間の道のり。
テン場は風がほとんどなく静かだが、
小屋前は相変わらずのものすごい強風だ。
その風に父ちゃんもよろめく(笑)

そして私もよろめく(笑)

空模様は雲一面だが、
時折青空が顔をだしてくれた。
雲の色も形状も多種多様、
青空に山がやっぱり一番だろうが、
こんな雲景色の山もまた見ていて飽きない。
そして左手には北アルプス裏銀座の山々。

頂上へと続く登山道は、
周りの景色を楽しみながら、
足元の高山植物を発見しながら、
気持ちはすっかり散策気分。
こんな気持ちで頂上を目指すのは初めてかもしれない。
ずっとその姿に出会うのを楽しみにしていた高山植物の女王…
「コマクサ」

砂礫地に命を宿す、
この不思議な花に、
多くの人が魅入ってしまう理由が、
わかるような気がする。
下方には「コマクサ」を見ながら、
顔を上げれば、花崗岩の不思議な形の岩。

そんな燕岳を大好きになっていまうのに時間はかからなかった。

気づけば山頂はすぐそこ。


「燕岳 2763m」
無事登頂できた^^
燕岳から見る「燕山荘」とそのテン場のカラフルなテントの彩りが美しい。

そうだ、「山男」にご挨拶を忘れていた!

「初めまして、こんにちは^^」
優しげなその面立ちに気持ちが安らぐ。
父ちゃんと一緒に燕山荘に水と酒類を買いに出かけ、
後はアラックに家族全員集合し夕食を兼ねてのんびりと過ごす。

アラックに4人入ったのは初めてだか、
それほど窮屈感はなかった。
前後に同じサイズの前室があるおかげかもしれない。
フリーズドライのパスタに、
フリーズドライの野菜スープ…
簡単な食事ではあったが、
それでも楽しい時間となったのは、
山のテン場ならではなのだと思う。
明日の天気はどうかな…
ご来光を想像しながら、
ヘッデンのスイッチをOFFにした。
2日目
人声で目を覚ます。
まだアラームはならない。
きっとam3:30ぐらいだろう。
残念なことに、
テントを叩きつける雨音がする。
しばらくシュラフに入りながら、
この日の行程を考える。
進むか下山か…
いつまでも悩んでいてもしょうがない。
気付けば、どんどん身支度を始めていた。
朝食を簡単にとり、
テント内はすべてパッキングし終わってから、
子供達をつれて天気予報を確認しに小屋へと向かった。
麓の天気予報だか、
モニターには曇りor晴れの表示。
だが相変わらず稜線上はものすごい風雨だ。
喫茶室がOPENしているのを確認してから、
フロントルームに、
パッキングの間、子供達をここに居させてもらえるかを、
小屋番の方に了承を得、
1人急いでテン場に戻り、
父ちゃんと共にテントを撤収、
パッキングを終え、
家族で喫茶室に集合。

トイレから帰ってくると2人してメニューを楽しそうに見ている姿に…

朝からケーキセットを注文してしまった。
あいかわらず外は風と雨の嵐だ。
次の小屋「大天荘」までコースタイムで3時間。
そのルートにエスケープできる道はない。
残念だけど、やっぱり下山の選択しかなかった。
合戦小屋で今度はパインを食べ、
一気に下山。

たまに日差しが降り注ぐ事もあったが、
下山まで雨は降り続けた。
せっかく北アルプスまで来たのに、
このまま帰宅するなんてもったいない!
私の頭の中には次の目的地として、
「美ヶ原、霧ヶ峰」
が巡っていた。
つづく
燕岳
(燕岳①はこちら)
子供達はテント内でお留守番するというので、
父ちゃんと2人で燕岳の頂を目指した。
片道約30分、往復約1時間の道のり。
テン場は風がほとんどなく静かだが、
小屋前は相変わらずのものすごい強風だ。
その風に父ちゃんもよろめく(笑)

そして私もよろめく(笑)

空模様は雲一面だが、
時折青空が顔をだしてくれた。
雲の色も形状も多種多様、
青空に山がやっぱり一番だろうが、
こんな雲景色の山もまた見ていて飽きない。
そして左手には北アルプス裏銀座の山々。

頂上へと続く登山道は、
周りの景色を楽しみながら、
足元の高山植物を発見しながら、
気持ちはすっかり散策気分。
こんな気持ちで頂上を目指すのは初めてかもしれない。
ずっとその姿に出会うのを楽しみにしていた高山植物の女王…
「コマクサ」

砂礫地に命を宿す、
この不思議な花に、
多くの人が魅入ってしまう理由が、
わかるような気がする。
下方には「コマクサ」を見ながら、
顔を上げれば、花崗岩の不思議な形の岩。

そんな燕岳を大好きになっていまうのに時間はかからなかった。

気づけば山頂はすぐそこ。


「燕岳 2763m」
無事登頂できた^^
燕岳から見る「燕山荘」とそのテン場のカラフルなテントの彩りが美しい。

そうだ、「山男」にご挨拶を忘れていた!

「初めまして、こんにちは^^」
優しげなその面立ちに気持ちが安らぐ。
父ちゃんと一緒に燕山荘に水と酒類を買いに出かけ、
後はアラックに家族全員集合し夕食を兼ねてのんびりと過ごす。

アラックに4人入ったのは初めてだか、
それほど窮屈感はなかった。
前後に同じサイズの前室があるおかげかもしれない。
フリーズドライのパスタに、
フリーズドライの野菜スープ…
簡単な食事ではあったが、
それでも楽しい時間となったのは、
山のテン場ならではなのだと思う。
明日の天気はどうかな…
ご来光を想像しながら、
ヘッデンのスイッチをOFFにした。
2日目
人声で目を覚ます。
まだアラームはならない。
きっとam3:30ぐらいだろう。
残念なことに、
テントを叩きつける雨音がする。
しばらくシュラフに入りながら、
この日の行程を考える。
進むか下山か…
いつまでも悩んでいてもしょうがない。
気付けば、どんどん身支度を始めていた。
朝食を簡単にとり、
テント内はすべてパッキングし終わってから、
子供達をつれて天気予報を確認しに小屋へと向かった。
麓の天気予報だか、
モニターには曇りor晴れの表示。
だが相変わらず稜線上はものすごい風雨だ。
喫茶室がOPENしているのを確認してから、
フロントルームに、
パッキングの間、子供達をここに居させてもらえるかを、
小屋番の方に了承を得、
1人急いでテン場に戻り、
父ちゃんと共にテントを撤収、
パッキングを終え、
家族で喫茶室に集合。

トイレから帰ってくると2人してメニューを楽しそうに見ている姿に…

朝からケーキセットを注文してしまった。
あいかわらず外は風と雨の嵐だ。
次の小屋「大天荘」までコースタイムで3時間。
そのルートにエスケープできる道はない。
残念だけど、やっぱり下山の選択しかなかった。
合戦小屋で今度はパインを食べ、
一気に下山。

たまに日差しが降り注ぐ事もあったが、
下山まで雨は降り続けた。
せっかく北アルプスまで来たのに、
このまま帰宅するなんてもったいない!
私の頭の中には次の目的地として、
「美ヶ原、霧ヶ峰」
が巡っていた。
つづく
